新築戸建ては誰にとっても夢の存在ですが、不動産業者に購入の仲介をしてもらうと基本的に仲介手数料が必要になります。
宅地建物取引業法にのっとる形で不動産業者から請求がなされ、取引完了後に一括支払いをする場合や半金を2度にわけて納める例もあります。
仲介手数料がゼロの不動産業者を利用すると支払う必要がありませんし、また「売主=利用する不動産業者」の場合も仲介手数料は発生しません。
仕組みは計算式によって定められていて、売買価格によって上限のパーセンテージが変化します。
この記事では、新築一戸建て住宅の購入を検討している人たちとって、いまいちわかりにくい「仲介手数料」について、計算方法などその仕組みなどをわかりやすく解説しています。
●仲介手数料とは法律にのっとり仲介業者に支払う費用で、業者によりパーセンテージが異なる。
●新築戸建ての建売住宅で一般的な仲介手数料の相場は約100万円前後。(▶参考:建売住宅とは?)
●仲介手数料の支払いは、無料や半額になるケースがあるなど、支払いを免れる方法もあるため検討が必要。
この記事の目次
1,そもそも仲介手数料とは何か?
それでは、最初に「そもそも仲介手数料ってなに?」と、その意味がわからない方もいらっしゃると思いますので、「仲介手数料とは何か?」について解説しておきます。
仲介手数料というのは、その名称の通り、物件を購入する際に不動産業者を利用して仲介してもらうと、その不動産会社に報酬として支払わなくてはならない手数料です。
新築一戸建ての購入する際のよくあるケースです。
「お客さん (仲介手数料)→ 不動産仲介業者 ←(仲介手数料) 売主」
上記のような構図になり、不動産仲介業者は、基本的に「お客さん」からと「売主」からの仲介手数料を受け取るケースが多いです。
※上記以外のケースもありますが、それは後ほどご紹介します。
上記をご覧いただいたらご理解いただけると思いますが、不動産物件に関するプロフェッショナルが売主やお客さんの間を取り持ち、スムーズに売買契約の締結に導いてくれるための謝礼の意味もあります。
新築戸建て物件を購入する際には、「1,000万円」以上のお金が動くことになるので、トラブルのないようにしなくてはなりません。
これを一般の人たちが行おうとすれば様々なトラブルにぶち当たる可能性が出てくるため、不動産業者に仲介をお願いするのが一般的な不動産売買の仕組みなんです。
そして、この仲介手数料ですが、「宅地建物取引業法」によって仲介手数料の計算方法は定められていて、法律で上限が設けられています。
そのあたりは、次の段落で詳しく見ていきましょう。
2,仲介手数料に関する計算方法について
それでは、気になる「仲介手数料の計算方法」について解説していきます。
仲介手数料の計算方法(計算式)
「仲介手数料」は、上記のように宅地建物取引業法という法律でルールが定められており、購入金額が400万円を超えていれば、「購入金額×3%+6万円)※消費税が別途必要」が料率式となります。
新築一戸建てなどお家を購入する際の金額が、400万円を超えていれば・・
「購入金額×3%+6万円)※消費税が別途必要」
が料率式になります。
仮に1億円の住宅を購入する場合であっても、「購入金額×3%+6万円)※消費税が別途必要」が適用されます。
「200万円~400万円」の場合は料率が4%となり、「200万円」以下の物件であれば5%になります。
ただ新築戸建て住宅を購入する際にはどれだけ安くても「1,000万円」以上はするでしょうから、「3%」が該当します。
上記が、新築戸建てを購入する際に必要となる一般的な「仲介手数料の計算方法」でした。
「ん〜計算方法はわかったけど、だいたいいくらくらいかかるのか?相場が知りたい!」って思いましたよね。
そんな方のために、次の段落では、だいたいの「仲介手数料の相場」についてご紹介していきます。
そして、仲介手数料は「支払う必要がない方法」もありますので、以降の段落でそのあたりも解説していきます。要チェックです!
3,新築戸建て購入時の仲介手数料の相場について
それでは、この段落では、「新築購入時の仲介手数料の相場」について見ていきましょう。
新築戸建てを購入する際に仲介してくれた不動産業者に支払う仲介手数料の計算方法は前述の通りです。
しかし、「購入金額×〇%+6万円)※消費税が別途必要」というのはあくまでも法律が定めている上限金額のため、これよりも低い料率を設定している業者もあります。
当然料率が低い方が購入者が支払う金額が少なくなりますが、業者も商売なので上限いっぱいを請求してくることも多いです。
と言うことは、仲介手数料の相場は大体以下の通りになります。
新築一戸建てを購入する際の仲介手数料の相場シミュレーション
- 3,000万円で購入し料率が3%=「96万円+消費税」
- 3,000万円で購入し料率が2.5%=「81万円+消費税」
- 5,000万円で購入し料率が3%=「156万円+消費税」
一般的なファミリーが購入する新築戸建ての場合は、「100万円」前後の仲介手数料になることが分かります。
住宅購入費用の支払うべき金額すべてから見ると、100万円はほんの少しという感覚ですが、この100万円の支払いをする必要がなくなれば、「引っ越し代」、「家具やインテリアの購入費用」など、他に必要な費用に割り当てることができますよね。
「それは、わかってるけど、でも仲介手数料って絶対必要なんですよね・・」とよく聞かれます。
答えは、「ノー」です。
新築一戸建てを購入する際に「仲介手数料無料」で購入することもできるケースがあります。
そのあたりの解説は、次の段落をご覧下さい。
4,新築戸建て購入時の仲介手数料を支払う必要はあるか?
新築戸建てを購入する際に気がかりなのが仲介手数料の存在ですが、これは場合によっては必ずしも支払う必要はありません。
ここでは、「新築戸建て購入時の仲介手数料が無料になるケースもある」について解説していきます。
仲介する業者側が仲介手数料制度を設定している場合は、そのルールに則った形で支払わなくてはなりませんが、「仲介手数料を取らない業者(無料)」も存在しています。
当然そういった場合は、無料で仲介してくれますので、購入する側は支払う必要はありません。
その他にも、利用する不動産業者自体が購入する新築戸建て物件の売主の場合には、仲介という形ではなくなる(直接販売という形式)ので仲介手数料の支払い義務は生じません。
他にも直接売主である会社などにアプローチし交渉し購入した場合は、仲介手数料が必要なくなります。
上記の解説では、わかりにくいので、以下でカンタンにわかりやすく整理していきます。
まずは復習ですが、前述してきたとおり、通常よくある仲介手数料の構図です。
新築一戸建ての購入する際のよくあるケースです。
「お客さん (仲介手数料)→ 不動産仲介業者 ←(仲介手数料) 売主」
上記のような構図になり、不動産仲介業者は、基本的に「お客さん」からと「売主」からの両方から仲介手数料を受け取るケースが多いです。これを不動産業界用語で「両手」といいます。
たまに以下のようなケースもあります。
「お客さん (仲介手数料)→ 不動産仲介業者 ←(手数料なし) 売主」
上記のような構図もたまにあり、不動産仲介業者は、基本的に「お客さん」からしか仲介手数料を受け取ることができないため、仲介手数料が必ず必要になります。これを不動産業界用語で「片手」といいます。
これに対して、「仲介手数料が無料になるケースとは?」以下のようなパターンです。
●新築一戸建ての購入時に仲介手数料が無料になるケース1
「お客さん (手数料無料)→ 不動産仲介業者 ←(仲介手数料) 売主」
上記の構図では、不動産仲介業者は、基本的に「売主」からの仲介手数料を受け取るため、「お客さん」からは仲介手数料を受け取らないというケースです。その分、不動産仲介業者の利益は、通常の半分になります。
●新築一戸建ての購入時に仲介手数料が無料になるケース2
「お客さん (手数料無料)→ 売主(自社分譲販売)」
上記の構図では、不動産仲介業者が入らないケースです。購入物件が自社分譲販売「売主」の場合、不動産仲介業者が入ることなく、「売主」と「お客さん」が直接取引を行うため、「仲介手数料が発生しない」というケースです。
以上のように、大きくは2つのケースで「仲介手数料」が無料になることがあるので、覚えておきましょう。
次の段落では、具体的に「仲介手数料の支払いを無料にする具体的な方法」についてご紹介しますので、参考にご覧下さい。
5,仲介手数料の支払いを無料にする具体的な方法
それでは、「仲介手数料の支払いを無料にする具体的な方法」についてご紹介しておきます。
前述したとおり、新築戸建てを購入する際に仲介手数料を無料にするためには、以下の方法があります。
1,仲介手数料が無料の不動産業者に仲介を依頼する。
2,利用する不動産業者自体が売主の物件を購入する(仲介ではなく直接購入という形)
3,不動産業者を頼らず直接売主から購入する」といった方法があります
一番、初心者におすすめな方法は、「仲介手数料が無料の不動産業者に相談する」という方法です。
最近では、仲介手数料が無料の不動産業者も増えてきていますので、相談してみてもよいと思います。
元不動産屋からいいますと、ホームページや、広告には良いことしか書いてません。
仲介手数料無料の不動産屋は、通常の不動産屋より利益が半額になるため、その分以下のようなデメリット点もあるのが現実。
実際に知人や友人が新築一戸建てを検討されてる際、必ず元不動産屋の私にアドバイスを求められますが、その際に以下のような体験談を聞きます。
・「仲介手数料無料の不動産屋に問い合わせたら、物件の相談など丁寧にのってくれない。」
・「他の不動産屋で内覧などしてから、契約前にまた連絡してほしいとかいってくる。」
・「仲介手数料無料しかネットで書いてないのに、問い合わせてみると、仲介手数料がいると言われた」
・「店舗がないので、相談がいけない」
・「物件を自分でネットでみて探せと言われる」
などなど、、、、
いろいろな声を聞ききましたが、全部の仲介手数料無料の不動産仲介業者がそんな風ではないと思います。
しかし、そのような対応になってしまうには、やはり通常の不動産屋のような「売主」からも「お客さん」からも手数料をもらっているケースと比べて、「利益率」が半分なので、効率よく売上をあげなければならないという都合があると思います。
=「お客さんにならない人に時間と手間をかけてられない。」
というのがストレートな意見だと思います。
そのため、仲介手数料無料の不動産屋さんに問い合わせる場合は、ホームページだけで判断するのではなく、必ずいろいろと営業担当とやり取りを重ねてみてください。
・「物件の相談をしてみる」
・「物件の探し方を相談してみる」
・「住宅ローンの相談をしてみる」
など、コミュニケーションをしっかり重ねてから、まずは信頼できる営業担当と出会うことが大切です。
また、仲介手数料無料の不動産仲介業者に相談する以外では、「不動産業者自体が所有している物件を購入するという方法」もあります。
ただより良い物件を購入しようと思った場合、様々な物件を見る必要があるため、必ずしも不動産会社が所有しているものが良いとは限りません。
そして、不動産業者を通さずに直接売主と掛け合いに価格など様々な面の交渉をすることもできますが、慣れていない場合にはやはり売主側のペースになってしまうでしょう。
それだけでなく契約においては様々な書類などが必要となり、知識のない人が業者を通さずに行うとスムーズな取引ができません。
ですから基本的には、不動産業者に依頼して購入するのが良いでしょう。
必要経費として仲介手数料を支払うのはある意味仕方のないことかもしれません。ですが少しでも節約したいと思った場合には、仲介手数料が無料の不動産業者を探すなどしてください。
注意点として仲介手数料が不必要という部分ばかりに注目していると、その他の大切な部分を見失ってしまい、思わぬ落とし穴にはまってしまうこともあるので、くれぐれも注意してください。
▶参考情報:「どうしても仲介手数料無料にこだわりたい!」という方は、以下の「パワービルダー」の物件を選んで、仲介手数料無料の不動産業者に相談すると、仲介手数料無料で購入することができるので、参考に覚えておいてください。
6,支払う時期や支払い方法など仲介手数料のルールを確認
それでは、仲介手数料が必要なる場合、「いつ支払いが必要で、支払い方法はどうなっているのか?」などが気になるますよね。
ここでは、「仲介手数料の支払い方法などのルール」について解説しておきます。
仲介手数料の支払い時期
基本的に仲介手数料は、取引がすべて完了した後というのが一般的なルールです。しかし、実際には契約が行われた際と物件が実際に引き渡された時に分割して支払うことが多くなっています。
ルール上、不動産業者側が契約締結時に仲介手数料の半額を求めてきたとしても問題はありません。
ただし、大きな買い物を行うわけですからお金に都合が付きにくいケースもあるでしょう。そんな時には、業者側に相談すれば従来のルールでもある取引完了後を受け入れてくれる可能性もありますので、「交渉ができる」ということを覚えておいてください。
実際には業者によって異なるので事前に確認しておくのもひとつの手でしょう。
仲介手数料の支払い方法
仲介手数料の支払い方法は、通常は全額現金(銀行振込など)で支払います。
かなり大きな金額になるので注意が必要ですし、近頃は銀行側が一定額以上の引き出し制限をATMで実施しているケースもあるので要注意です。
以上が、支払いに関する基本的なルールですので、覚えておいてください。
7,戸建て住宅の購入が仲介手数料無料になるオススメの不動産屋情報
この記事では、「仲介手数料無料とは?」についてご説明いたしましたが、実際に「仲介手数料無料」の建売住宅の物件を購入できる全国のおすすめ不動産屋さんの情報をまとめました。
以下、実際にお家を探す際に、お住いの都道府県の不動産屋さんの情報を参考にご覧下さい。
※随時、全国都道府県別に追加予定です。
(1)関西エリア
1,大阪府の仲介手数料無料になるおすすめの不動産屋
・大阪の新築戸建が仲介手数料無料に!おすすめ不動産会社をまとめました。
8,【関連】新築戸建て購入時にかかる諸経費について
また、新築戸建てを購入する際には、仲介手数料の他にもいろいろな費用を支払う必要があります。
ここでは、関連情報として、仲介手数料以外の諸費用についてもカンタンにふれておきますね。
新築一戸建てを購入が決まれば、仲介手数料以外に、売買契約の際にかかる印紙税、登記費用、水道負担金などが必要になり、ローンを使用する際には、ローン保証料、ローン手数料などの費用も必要でしょう。
また不動産屋によっては、「住宅ローン事務代行費用」などという費用も含まれてくるかもしれません。
購入時だけでなく、その後不動産取得税という税金がかかってくるので、支払う必要があります。
一部のケースとして軽減措置が受けられる場合もあるので事前に確認しておかなくては損をしてしまうでしょう。
この新築一戸建てを購入する際に必要となる諸費用については、以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてチェックしておいてください。
9,まとめ
いかがでしたか?
仲介手数料について、ご理解いただけたでしょうか?
この記事では、新築一戸建てを購入する際に、最低限しっておくべき情報にしぼって、仲介手数料のお話をまとめました。
ポイントのおさらいですが、新築戸建てを購入する時には、仲介手数料が必要になるケースが多いです。
仲介手数料は、購入の仲介をしてくれた不動産業者に対して支払うもので、法律によって定められています。
「購入金額×〇%+6万円)※消費税が別途必要」という式で計算でき、あくまでもこれは上限金額の算定式です。
ですから不動産業者によってはこの式よりも安い金額であったり、そもそも仲介手数料制度が設けられていないケースも見られます。
新築戸建ての場合は、仲介手数料の金額も莫大になるため、購入時にはしっかりと検討すべきなので、不安点があれば必ず専門家に相談することをおすすめします。
記事作成日:2019年02月18日
記事作成者:希野 通貴