住宅ローンの融資を受けるためには所定の審査を通過しなくてはなりません。
その際に用意すべきなのが提出などが義務付けられている書類の準備です。
大抵の人がこれらの手続きに慣れておらず戸惑うこともあり得るため、こと細かな部分にも目を通しチェックしておきましょう。
自分だけの判断だけでなく金融機関に確認することも不可欠であり、できるだけ早く書類発行を行いましょう。
この記事では、「住宅ローンの必要書類について、事前審査や本審査で必要な書類」をわかりやすく解説します。
●必要書類はとにかく早めに準備を進めておくことが鉄則
●住宅ローンの事前審査と本審査で必要な書類は違う
●本人確認書類や収入証明書類のほかにも、物件に関する書類も必要
●銀行ごとに必要書類は異なり、また審査日数も千差万別
●慣れていない手続きになるので各注意事項を把握する
それでは以下で詳しく見ていきましょう。
▶【関連情報】住宅ローンの必要書類に関連する「住宅ローンの審査」については、以下の記事で詳しく解説していますのでご覧下さい。
住宅ローンの審査基準とは?審査項目やポイントなどわかりすく解説!
この記事の目次
1,住宅ローンに必要な主な書類ってどんなものがあるのか?
まず最初は、「住宅ローンに必要な主な書類」について解説します。
住宅ローンの申し込みの際には、審査が無事通るのかということに気を取られがちになりますが、必要になる書類にも注目してみましょう。
そして、事前審査と本審査では用意しなくてはならない書類が異なるケースが一般的であり、急に取り寄せることが難しいものもあります。
主な必要書類として挙げられるのが、以下の通りです。
(1)住宅ローンの審査に必要な主な必要書類
- 本人確認書類
- 収入確認書類
- 個人情報の収集や利用などに関する同意書
で、多数の書類の準備が不可欠です。
そして、「団体信用生命保険」に加入する必要がある場合は「団体信用生命保険申込書」が求められることになります。
▶参考情報:「団体信用生命保険」については、以下で詳しく解説していますのでご覧ください。
以上の代表的な必要書類の他にも、ケースに応じて様々な書類を用意しなくてはなりません。
融資された資金の利用用途によっても必要書類が変化し、さらに金融機関によって提出するべきタイミングも異なっています。
それでは、次の段落では、「事前審査」で必要な書類について詳しく見ていきましょう。
2,住宅ローンの事前審査で必要な書類
それでは、「住宅ローンの事前審査で必要な書類はどういったものがあるのか?」を確認しておきます。
住宅ローンの事前審査を申し込む際に用意することになる書類は、本審査のときに求められるものに比べて数少ないのが特徴です。
また、マンション購入なのか、土地と建物の購入なのか、新築なのかによっても必要書類は違ってきます。
(1)土地と新築の建物を購入する場合
土地と新築の建物を購入する際は、物件の確認資料として、
- 住宅に関するチラシ
- 土地登記事項証明書
- 土地の公図
- 間取図
を用意することになります。
(2)マンションを購入する場合
新築マンション購入の場合は、物件の確認資料として、
- マンションチラシ
を準備することになり、中古の場合はそれに加え、
- 建物登記事項証明書
も求められます。
これらに加えて、「本人確認書類」として、運転免許証、健康保険証が必要です。
(3)収入に関する書類について
収入に関する書類は、「給与所得者」、「個人事業主」、「法人代表者」でその内容が異なります。
●給与所得者:
前年分の「源泉徴収票」、「償還予定表もしくは残高証明書(別の借金がある場合)」
●個人事業主:
「確定申告書の写し」、複数年分の「同付表」、「償還予定表もしくは残高証明書(別の借金がある場合)」
●法人代表者:
「決算報告書(前3期分、科目明細付)」
以上の他に、「給与所得者」、「個人事業主」、「法人代表者」とも、「連帯保証人」、「物上保証人」を設ける場合はそれらの人の本人確認書類が必要になります。
上記の書類だけ見ても、今日言って明日集めれるものではありませんよね・・。
住宅ローンの審査に必要な書類は、お家が欲しくなって物件を探したり、住宅ローンを選ぶために調べたりする前から、できるだけ早めに書類を集めておくのが、ミスなく審査を進めるポイントです!
別の記事でもご説明しますが、欲しい物件が見つかってから申し込み〜契約までは恐ろしいほど早いスピードで不動産屋とのやり取りが始まります。
申し込みしてから約1週間で住宅ローンを決めたりしなければいけないので、その間に書類を集めたりするのは働きながらだとほぼ無理ですよね・・。
このような実情を知っておくだけでも全然違いますので、必ず「早めに!早めに!必要書類は準備しはじめましょう!」
続いて次の段落では、本審査で必要な書類について見ていきましょう。
3,住宅ローンの本審査で必要な書類
次は、「住宅ローンの本審査で必要な書類」について見ていきましょう。
住宅ローンの事前審査に通ると続いて本審査に移ります。
当然その際にも定められている書類の提出が義務づけられています。
まず事前審査と同様に「本人確認書類」として「運転免許証、健康保険証」が不可欠です。
そのうえ「住民票」を取得し、提出しなくてはなりません。
(1)収入に関する証明書について
本審査においても収入に関する証明書の提出が必要になります。
●給与所得者
- 源泉徴収票
- 住民税決定通知書、課税証明書
- 償還予定表(別の借金がある場合)
●個人事業主
- 確定申告書の写し、複数年分の同付表
- 申告所得税納税証明書(その1、その2)
- 事業税納税証明書
- 償還予定表(別の借金がある場合)
●法人代表者
- 決算報告書(前3期分、科目明細付)
- 法人税納税証明書(その1、その2)
- 法人事業税納税証明書
- 償還予定表(別の借金がある場合)
(2)物件確認書類について
他には、物件確認書類として、以下も必要です。
●土地と新築の建物購入
- 売買契約書の写し
- 重要事項説明書の写し
- 建築確認済証の写し
- 検査済証
- 建物登記事項証明書
- 住宅に関するチラシ
- 土地登記事項証明書
- 土地の公図
- 間取図
●新築マンション購入
- 売買契約書の写し
- 重要事項説明書の写し
- 建物登記事項証明書
- マンションチラシ
「連帯保証人」、「物上保証人」の人たちは事前審査の際と同様に、「本人証明書類」として「運転免許証、健康保険証」を用意することになります。
特に個人事業主や法人代表者は会社員に比べて必要書類が多くなります。
「複数年の確定申告書を急に用意しろといわれても・・」
「会社の決算書を3期分も急に用意しろといわれても・・」
となりますよね。
特に、個人事業主や法人代表者は、事業に関するこのような書類も早めに準備しておくことがポイントです。
4,いつ頃から書類を準備しておけばよいのか?
これらの必要書類は、「いつ頃から準備しておけば良いのか?」その準備期間について確認しておきましょう。
住宅ローンの審査を進めていくためには、定められている書類の提出が不可欠です。
前述したように、住宅ローンの審査は事前審査と本審査に分かれており、それぞれ必要な書類が異なるものの、勤務先から出なくてはならない書類や居住している市区町村役場、さらに都道府県税事務所から入手すべきものなどもあります。
種類によっては時間がかかるものもあるので、提出するタイミングよりも約2週間ほど前には揃うようにしておきましょう。
審査申し込みの時に書類を取り寄せて用意するだけでなく、自らが申し込み書などに記入する必要も出てきます。
さらに連帯保証人を立てる場合などはより厄介になるため、ついつい焦ってしまいがちです。
そうならないためにも余裕を持たせ、上記のように提出する2週間ほど前にはすべての書類が集まるように準備をしておきましょう。
物件に関する書類など、どれくらいの時間で書類の取り寄せが可能か分からない場合は、あらかじめ「住宅ローンの専門家」に相談しておくのがベストです。
5,各銀行ごとに必要な書類について
次に、「各銀行ごとの必要な書類」について詳しく見ていきます。
それぞれの金融機関によって必要になる書類は少々異なっています。
給与所得者が本審査の際に用意することになる書類を銀行ごとに紹介します。
(1)都市銀行
(2)主な地方銀行
●近畿エリア
●関東エリア
●東海エリア
●中国エリア
●四国エリア
●九州エリア
●北海道エリア
●東北エリア
●北陸エリア
その他の地方銀行については、以下で全国の地方銀行の一覧をご覧いただけますので、ご覧ください。
▶参考情報:全国地方銀行の一覧はこちら
(3)信託銀行
(4)ネット銀行
6,住宅ローンの審査にかかる日数は千差万別
続いて、「審査にかかる日にちはどれぐらいなのか?」を解説します。
住宅ローンの審査に何日ほどかかるのかがわかると、あらかじめ必要書類の準備が行いやすくなります。
特に事前審査の申し込みをして結果が出るまでの期間を把握できていれば、本審査における必要書類の準備にも役立ちます。
(1)事前審査の場合
これは金融機関によって千差万別といいえ、例えば、事前審査の場合は一般的に「3日~1週間」ですが、例外として申し込み当日に結果が出るケースも見られます。
ある程度の審査日数はそれぞれの銀行の公式サイトに掲載されていることもあるのですが、それらはあくまでも一般例でしかありません。
余裕で審査通過できそうな人とギリギリ通りそうな人では審査にかかる日数が異なるというのも当たり前のことです。
事前審査で数時間や即日審査結果が出るケースは、だいたい審査に落ちるケースです。
過去の個人信用情報に傷がついてる人は、基本的に事前審査に出してもそっこうで落ちると思っておいてください。
事前審査に落ちる理由については、以下の記事で詳しく解説していますので、ご覧ください。
(2)本審査の場合
上記のように事前審査の場合は「3日~1週間」が通常ですが、本審査になるとその必要日数はより長くなります。
「10日~3週間」というのは本審査における目安の日数となります。
住宅ローンの審査をスムーズに進めるためには必要書類を滞りなく準備し、提出することが重要です。
例えば給与証明書のようなものはそれぞれの企業によって想像以上の日数がかかることもあります。
ですから上記の事前審査と本審査においてかかるであろう日数を把握して、あらかじめ準備しておきましょう。
7,住宅ローンの必要な書類に関する注意事項
最後に、「住宅ローンの必要な書類に関する注意事項」について確認しておきます。
住宅ローンの審査の際に、必要となる書類に関するトラブルは後を絶ちません。
必要なことがわかっていながら、慣れていないせいもありなかなか準備できていない…というケースも見られるのです。
様々な点に注意することが何よりも大切です。
(1)必要書類についての確認事項をチェック!
●各書類の発行場所を確認しておく
まずは「どの書類がどこで発行してもらえるかの確認」をしておきましょう。
発行場所が分からないとスムーズに進みませんし、どんどん日数が経過し住宅ローンの審査も遅れてしまいます。
市町村役場や税務署、勤務している会社をはじめ、あらゆる場所で書類発行申請をしなくてはなりません。
●必要な書類を徹底確認する
そして「必要な書類を徹底確認」することも重要です。
一通りの書類を取り寄せ準備完了…と思いきや、一部の書類の存在を忘れていたという可能性もあるのです。
給与所得者、個人事業主、会社経営者など、それぞれの属性によって必要とされる書類も異なりますし、どのような物件を購入するのかによっても準備する書類は違ってきます。
ですから間違いのないように徹底チェックを行い、必要に応じて金融機関や不動産屋に確認するようにしてください。
●書類を取得する「人」に関してもチェック
また「誰が書類を取得すべきか」の確認も必須です。
自らの書類を準備するのは当然ですが、連帯保証人などをたてる場合にはそういった人たちにも書類の用意をしてもらわなくてはなりません。
あらかじめ伝えておかないと、なかなか必要書類が集まらないということもあるので気をつけましょう。
8,まとめ
住宅ローンの審査は必要書類の提出を行わないと進みません。
事前審査と本審査ではそれぞれ用意しなくてはならない書類が異なっています。
各銀行によって必要になる書類は違いますが、早い段階で確認を行い、提出するであろう2週間前には揃えておきたいです。
審査日数を把握しておけばより準備しやすくなるでしょう。
給与所得者、個人事業主、法人代表者といった属性次第でも必要書類に差が見られるため要注意です。
記事更新日:2020年01月20日
記事作成者:希野 通貴