住宅ローンを検討されている方であれば、最近では大手都市銀行以外でも地方銀行やその他普通銀行、更にネット銀行まで色々な金融機関が候補にあがってくると思います。
そんな中、ネット銀行の住宅ローンを調べていると、必ず名前があがってくる人気の「楽天銀行」。
「楽天銀行」の住宅ローンには「金利選択型」、「フラット35」などがありますが、ここでは「金利選択型」の様々な情報について説明していきます。(※「フラット35」については別記事で解説しています)
新進気鋭の金融機関の住宅ローンサービスということで注目を浴びていますが、申し込みをする前に知っておくべきことも多々あるので参考にしてください。
他の金融機関の住宅ローンとは一線を画した部分もあり、見極めることも重要です。
ここでは、「楽天銀行の【金利選択型】住宅ローン」の金利や審査内容、団信などの詳しい情報を解説していきます。
●金利選択型は最低年収が400万円と敷居が高い
●金利の低さが自慢で、最大優遇金利は0.527%
●電話やSkypeで気軽に相談可能
●団体信用生命保険料・保証料・繰り上げ返済手数料が無料
▶関連情報:「楽天銀行」の金利選択型の住宅ローンについては、以下の公式サイトも参考にご覧ください。
▶参考情報:ネット銀行の住宅ローンを比較する際は、以下の情報も参考にしてください。
・「住信SBIネット銀行の住宅ローン」についてわかりやすく解説
・「ジャパンネット銀行の住宅ローン」についてわかりやすく解説
それでは以下で詳しく見ていきましょう。
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この記事の目次
- 1,「楽天銀行」の住宅ローンの種類
- 2,楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンの主な特徴
- 3,楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンの審査について
- 4,金利プランについて
- 5,楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンの審査基準まとめ
- 6,楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンの借入可能額シミュレーション
- 7,気になる保険!楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンの団体信用生命保険(団信)について
- 8,繰り上げ返済について
- 9,楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンのメリットとデメリット
- 10,【補足】楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンはこんな方に向いてません!
- 11,まとめ
- 12,【関連情報1】銀行系住宅ローンの情報まとめ
- 12,【関連情報】本記事内でご紹介した以外の住宅ローンの情報一覧
1,「楽天銀行」の住宅ローンの種類
はじめに、「楽天銀行の住宅ローンの種類」について確認しておきます。
「楽天銀行」の住宅ローンには、「金利選択型」・「フラット35」・「フラット35S」といった種類があります。
それぞれのローンサービスの特徴を見ていきましょう。
(1)金利選択型
「楽天銀行」独自の住宅ローンサービスです。
自分たち家族の生活に最も合わせる形で融資が受けられます。
途中での金利タイプの変更も可能で、そもそもの変動金利や固定金利についても好きに選択できます。
特に変動金利を選べば、固定金利以上の金利の低さで返済ができます。
(2)フラット35
公的な「住宅金融支援機構」が提供している住宅ローンで、「楽天銀行」でも取り扱っています。
返済開始から完済までの間返済額が変化しないのであらかじめも計画が立てやすく、安心して融資してもらえます。
▶参考情報:「楽天銀行」のフラット35の解説については、以下の記事で詳しくまとめてますので参考にご覧ください。
また「フラット35」そのものの解説については、以下でご案内しています。
▶参考情報:フラット35については、以下の記事でも詳しく解説しています。
(3)フラット35S
通常のフラット35よりも低い金利が魅力で、これは高いクオリティの住宅を購入・建築する際に活用可能です。
例えば、省エネ性の高い住宅や耐震性の高い住宅を希望される場合には、このフラット35Sの適用も夢ではないでしょう。
2,楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンの主な特徴

続いて、「楽天銀行の【金利選択型】住宅ローンの特徴」について詳しく解説していきます。
楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンに関する審査や金利、保証料などの各種情報を掲載します。
(1)主な特徴
- 来店不要
- 諸費用の一部を借入額に含められる
- 「Skype」で土日も夜遅くまで相談可能
(2)審査に関する特徴
- 審査は厳しめ
- 相談することで審査通過のためのヒントも得られる可能性あり
(3)金利に関する特徴
- 変動金利と固定金利に分かれる
- 低金利
(4)保証料に関する特徴
- 保証料0円
(5)その他の特徴
- 元利均等毎月返済・元金均等毎月返済から選択可
- 対象地域は離島以外の全地域(淡路島は対象地域)
▶参考情報:住宅ローンの保証料について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
3,楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンの審査について

次に、「楽天銀行の【金利選択型】住宅ローンの審査」について詳しく見ていきます。
楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンの審査の難易度や審査の期間、用意しなくてはならない書類などについて確認しておいてください。
(1)審査は厳しいのか?
楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンの審査は、他の金融機関の類似サービスと比較すると少々厳しい印象です。
その理由のひとつは、最低年収が400万円必要だという点でしょう。
その部分以外にも厳しさをかいま見ることができるポイントがいくつかあり、楽天銀行側が担保となる物件の価値を再評価する点も注視すべき部分です。
楽天銀行のフラット35は逆に審査が易しいと言われることが多いものの、「金利選択型」のローンサービスは厳しくなっています。
しかし「金利選択型」は保証料が無料、団体信用生命保険の加入料が無料といった点もあるため、人気はあります。
(2)事前審査(仮審査)の解説
インターネット上から事前審査の申し込みが可能で、借入希望金額や年齢、返済期間、前年の年収などを入力し申し込みを進めていきます。
すでに楽天会員になっている人や楽天銀行の口座を持っている人の場合は、面倒な氏名や住所のような入力を省略することができます。
申し込みを行うと最短で3日以内に申し込み用の書類を届けてくれ、その後提出書類などをもとに事前審査が行われます。
(3)本審査の解説
事前審査に通過すると次に本審査に移ります。
事前審査よりも細かい部分までチェックされることになり、本審査の際にも来店は不要です。
本審査に通過すると契約書などが郵送され、それに記入した後に返送すると指定の口座にお金の振り込みがなされます。
(4)審査に必要な書類
楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンの審査を行う場合に必要な書類は下記の通りです。
●本人確認書類
- 住民票原本
- 健康保険証両面コピー
- 運転免許証両面コピー
など
●収入関連書類
- 源泉徴収票のコピー
- 確定申告書および付表コピー
- 所得税納税証明書
など
●物件関連書類
- 不動産売買契約書コピー
- 重要事項説明書コピー
- 工事請負契約書コピー
- 敷地の登記事項全部証明書<土地>コピー
- 土地の公図コピー
- 住宅地図コピー
- 検査済証のコピー
など
以上の他に、楽天銀行側が用意している
- 借入申込書
- 個人情報及び個人信用情報の取扱いに関する同意書(兼火災保険及び家財保険見積依頼)
が必要ですし、一部の団体信用生命保険を選択した場合には、関連する申込書や健康診断結果証明書などが必要です。
これらはあくまでも一例であり、申し込む人の属性や希望する物件の種類や形態などによって変化するため要チェックです。
またあわせて、以下も参考にご覧下さい。
▶参考情報:住宅ローンの審査に必要な書類については、以下の記事でも詳しく解説しています。
(5)審査期間
気になる審査期間は、まず事前審査が「2~10日」、本審査が「3~7日」で行われ、最短で1週間以内で事前審査と本審査両方の結果が分かり、最短20日程度で契約が完了します。
これは他の金融機関と比べても比較的早いと言えますし、「フラット35」よりも断然早い傾向にあります。
(6)保証料
必要なし
4,金利プランについて

続いて、「楽天銀行の【金利選択型】住宅ローンの金利プラン」について詳しく解説します。
楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンには、「変動金利」、「固定金利」の金利プランがあります。
固定金利は、「2年」「3年」「5年」「7年」「10年」があり、肝心の金利については年数が短い方が低くなっています。
2019年8月時点の金利で比較すると、変動金利が「0.527%~1.177%」、固定金利の2年が「0.811%~1.461%」、10年が「0.947%~1.597%」です。
●金利の引き下げ幅は融資や審査の結果で決められる
金利は基準金利から金利の引き下げ幅をマイナスした数字が適用され、この引き下げ幅は融資の詳細や審査の結果に従って決められます。
まず「変動金利」か「固定金利」のどちらを選ぶか、そして固定金利を選んだ際にはどの年数プランにするのかを決めることになります。
選ぶ金利プランによって実際に負担することになる金額が大きく異なることになります。
ですから内容を吟味した上で選ぶようにしてください。
5,楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンの審査基準まとめ

次に、「楽天銀行の【金利選択型】住宅ローンの審査基準」について詳しくまとめてみます。
楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンには様々な条件が設定されています。
申し込みに当たってはこれらのすべてを把握してから手続きを行うことが望ましいといえるでしょう。
(1)店頭金利
- 1.177%~
(2)最大優遇金利
- 0.527%
(3)審査金利
- 不明
(4)返済比率
- 30%~35%以下
(5)最低年収
- 400万円以上
(6)最低勤続年数
- 1年以上(自営業者などは2年以上)
(7)諸費用ローン借入
- 可能
(8)完済時の年齢
- 満80歳未満
(9)産休育休での借入
- 不明
(10)事務手数料
- 324,000円
(11)収入合算やペアローン
- 収入合算:可能
- ペアローン:不可能
(※金利などは2019年8月現在のもの)
また、以下の記事では住宅ローンの審査についてより詳しく解説しておりますので、興味がある方はご覧になってください。
6,楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンの借入可能額シミュレーション

続いて、「楽天銀行の【金利選択型】住宅ローンの借入可能額」をシミュレーションしてみます。
楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンに関するシミュレーション機能が公式サイトに設置されています。
新規借り入れを検討している人向けのものが用意され、「年収」、「月々の返済額」、「借入希望額」をもとにシミュレーションが可能です。
【参考】年収ごとの借入可能額シミュレーション
ここでは現在の年収をもとに借入可能額を試算します。
※借入期間=35年、他の借金の返済額=0円、返済方法=元利均等返済
年収 | 借入可能額 |
400万円 | 3,215万円 |
500万円 | 4,689万円 |
700万円 | 6,565万円 |
1,000万円 | 9,379万円 |
1,500万円 | 1億円(1億円が上限) |
7,気になる保険!楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンの団体信用生命保険(団信)について

次に気になる「楽天銀行の【金利選択型】住宅ローンの団体信用生命保険(団信)」について確認しておきます。
楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンを利用するためには、団体信用生命保険の加入が義務づけられています。
(1)団体信用生命保険(特約なし)
満15歳以上満65歳6ヶ月未満の人が加入することができ、引受保険会社は楽天銀行指定の生命保険会社となります。
加入が義務づけられているものの団体信用生命保険料は、楽天銀行側が支払うため、その点は安心です。
(2)全疾病特約付団体信用生命保険
特約なしの団体信用生命保険の他に、「全疾病特約付団体信用生命保険」というものも設けられています。
こちらも保険料は楽天銀行が負担するので、いざというときにおすすめです。
「全疾病特約付団体信用生命保険」は特約なしのものよりも内容が充実しており、「就業不能給付金」「就業不能保険金」「リビング・ニーズ特約」は「全疾病特約付団体信用生命保険」ならではの内容です。
両方の団体信用生命保険でカバーしている保障内容は「死亡・所定の高度障害状態に関するもの」です。
団体信用生命保険の申し込みは楽天銀行住宅ローンの申し込み時に同時に行うことができます。
また団体信用生命保険の意味がわからない方は、以下の記事をご覧ください。
▶参考情報:「団体信用生命保険」について詳しくは以下の記事で解説しています。
8,繰り上げ返済について

続いて、「楽天銀行の【金利選択型】住宅ローンの繰り上げ返済」について解説します。
楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンについても、返済途中での繰り上げ返済(一部繰り上げ返済・全額繰り上げ返済)が可能です。
一部繰り上げ返済は1万円からでき(1万円単位)、その際の返済手数料は必要ありません。
申し込み期限は希望する引き落とし日の1ヶ月前までとなり、返済口座が楽天銀行の場合とそれ以外の銀行の場合とで引き落とし日は異なります。
全額繰り上げ返済も手数料が無料
全額繰り上げ返済も手数料が無料というのは非常に嬉しく、繰り上げ返済方法として指定されている楽天銀行の口座に振り込む形です。
ちなみに一部繰り上げ返済には、「期間短縮型」・「返済額軽減型」の2種類があります。
返済期間も短くしたいのか、それとも毎月の返済額を安く抑えたいのか、どちらを希望するかで選択する一部繰り上げ返済方法が異なってきます。
繰り上げ返済の意味や仕組みがわからない方は、参考にご覧ください。
9,楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンのメリットとデメリット

次に、「楽天銀行の【金利選択型】住宅ローンのメリットとデメリット」について詳しく説明しておきます。
楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンに関するメリットとデメリットをいくつか挙げるので、住宅購入や建築を考えている際に参考にしてください。
(1)メリット
- 来店する必要がなく手続きを進められる
- 審査申し込みから完了まで比較的短期間で終了する
- 団体信用生命保険料や繰上返済手数料が無料
- 電話やSkypeでの相談も可能で、Skype相談は夜遅くまで可能
- 楽天ポイントを貯められる
(2)デメリット
- 審査が厳しく、最低年収が400万円以上必要
- 融資金額によっては事務手数料が高く感じてしまう
- 1万円未満の繰り上げ返済ができない
以上のようなメリットやデメリットがあります。
金利は低くて団体信用生命保険料が無料などのメリットはありますが、逆に審査の難易度は高いといえます。
吟味した上で申し込むことをおすすめします。
10,【補足】楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンはこんな方に向いてません!
最後に、「楽天銀行の【金利選択型】住宅ローンが向いていない人」について確認しておきます。
楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンは様々な特徴があり、それぞれの人たちによって向いているケースと向いていないケースが見られます。
ここではどのような人たちが向いていないのかを紹介していきます。
(1)年収400万円未満の人はダメ!審査基準も厳しめ
まずは、最低年収が400万円と定められているので400万円未満の方には向いていません。
またそれ以外の部分においても審査基準が厳しいので、できるだけ審査がやさしい金融機関を望んでいる人にはおすすめできません。
(2)実店舗で相談や申込みをしたい方には不向きです
インターネット上で申し込みを行い、相談を行うときは電話やSkypeという形ですから、実際に店舗で相談をしたいと考える人にも向いていないでしょう。
(3)正社員以外の雇用形態の方も向いていません
派遣社員や契約社員、アルバイトやパートとして勤務している人も利用することができないため、楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンには向いていません。
11,まとめ
楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンは審査の難しさが話題に上ることが多いのですが、金利の低さや団体信用生命保険料や保証料などが無料という点など、メリットもあります。
人によっては非常にお得に利用できる住宅ローンサービスと言え、楽天ポイントが貯まるという、楽天グループならではのメリットも嬉しいです。
審査や金利に関する情報は住宅ローンも申し込む際には不可欠な情報となります。
ここで事細かに紹介しているので、どうぞ参考になさってください。
住宅購入や建築に関する手続きの中でも住宅ローンに関するものはとても重要度が高いので、安易に考えずにきちんと吟味してください。
12,【関連情報1】銀行系住宅ローンの情報まとめ
この記事では楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンについて詳しくまとめてみました。
その他の銀行の住宅ローンについても関連情報として一覧でまとめておきますので、興味があれば一度アクセスしてみてください。
12,【関連情報】本記事内でご紹介した以外の住宅ローンの情報一覧
この記事では楽天銀行の「金利選択型」住宅ローンについてご紹介いたしました。
また、楽天銀行の「金利選択型」を解説する上で、他の銀行の住宅ローン記事もご紹介しました。
ここでは、この記事でご紹介していない、その他の銀行の住宅ローンとも比較しやすいように関連情報として一覧でまとめておきますので、一度確認してみてください。
(1)都市銀行
・「三菱UFJ銀行の住宅ローン」について詳しい解説記事はこちら
・「三井住友銀行(SMBC)の住宅ローン」について詳しい解説記事はこちら
(2)信託銀行
・「三井住友信託銀行の住宅ローン」金利、審査、団信、口コミなど徹底解説!
・「三菱UFJ信託銀行の住宅ローン」金利、審査、団信など徹底解説!
(3)地方銀行
・「関西みらい銀行の住宅ローン」金利、審査、団信、評判を徹底解説!
・「東京スター銀行の住宅ローン」金利、審査、団信など徹底解説!
(4)フラット35
・「ARUHI(アルヒ)フラット35の住宅ローン」審査・金利や評判などわかりやすく徹底解説!
・「楽天銀行のフラット35(35S)」金利、審査、団信など住宅ローンを徹底解説!
・「住信SBIネット銀行のフラット35」(保証型と買取型)」金利、審査など住宅ローンを徹底解説!
※「フラット35」が何かわからない方は、以下をご覧下さい。
記事更新日:2020年01月20日
記事作成者:希野 通貴